大貫本店のこだわり

 
大貫本店のこだわり
 
 
其の一、中華そば
自家製足踏たまご麺
豚骨鶏ガラの白湯スープ
100年追い足し熟成ダレ
自家製足踏たまご麺
大正元年の創業当時より四代に渡り受け継いできました『足踏み製法』による自家製麺は一般的な製法に踏み込み作業を加えた昔ながらの製法です。


現在では機械化が進み、また作業の大変さゆえ、大正時代には主流だったとされる足踏製法の中華麺を受け継ぐ数少ない店となりました。

当店が自家製麺を続けている所以は今から112年前、大正元年まで遡ります。


浪花町66番館(現在のDIESEL神戸付近)
日本初の中華そば屋『来々軒』が浅草で一大ブームを巻き起こした2年後、時は1912年。

タイタニック号沈没のニュースが世界中を駆け巡るさなか、
中華そばの味に感激した仙台出身の一人の若者が遥々神戸にやって来ます。

名前は千坂長治(ちさかちょうじ/1889~1944)
当時23歳。

 

神戸外国人居留地当時の地図
浅草『来々軒』の味が忘れられない長治は、大正元年(1912)神戸外国人居留地初の中華料理店『杏香楼』で中国人シェフの周氏と出会います。

「人力でコシをつける麺」広東料理の製麺技術・足踏み製麺を学びます。

当時は現在のような流通や機械もなく必要なものは自分で作るしか方法の無かった時代。

もちろん製麺所や麺専門店から仕入れる事など出来る時代ではありませんでした。
外国人だけが居留地での商売を許可されていた当時、開業に当たって当局からクレームがありましたが、長治は《中華そば》に対する情熱と中国人を招くと言う裏技を使い警察署長の説得に成功します。

そして当時の居留地・浪花町66番館において日本人初の中華そば店の開業を果たします(戦後、現在の尼崎へ移転)
約500人前の生地
以後、二代目・千坂吉郎、三代目・千坂哲郎、四代目・千坂創と親子四代、代は変われど流儀は変わらず細々ながら脈々と独自の製法を継承してきました。
たっぷりの卵を投入
現在では一部機械を取り入れていますが
滑らかさや食感・コシは全て手(足)作業で引き出しています。

卵をたっぷり練り込んだツヤツヤでプリプリのたまご麺

常連様の大ちゃん
≪小さな常連様にも安心して召し上がって頂けるものを・・≫をモットーに、着色料や防腐剤は使用せず当店なりの「中華麺とはこう有るべき・・」をかたくなに守り続けております。

当店が昔ながらの製法にこだわるのは、美味しいよりもその前に「安心・安全」が大前提に有るからでございます。
大貫本店 たまご麺
全てのものが便利で満たされている現代、昔ながらの物がどんどん消えゆく中で「手作りは当店の使命」と信じ112年。
たかが麺ではございますが、親子四代信念を持って受け継いでいる言葉があります。

店名の由来となっています「初心はきくかんと考えます」は手作りにこだわる思いと重ね合わせだいかんと名付けられました。
    「コシ」とは
硬く茹でたものではありません。



大貫本店でお出ししている麺類は全てこの「
たまご麺」で召し上がって頂きます。

決して特別なことを致してはおりませんが、皆様の栄養に微力を尽くしてるという満足感・使命を抱き
、日々麺を踏み続けております。

尼崎へお越しの際は皆々様のご来店是非お待ち申し上げます



大貫本店 四代目 千坂創
因みに
大貫本店創業年
大正元年(1912)とは・・

*7月29日、明治天皇崩御され元号が大正に改元

*清国の滅亡、中華民国設立。

*4/15 タイタニック号沈没。

*日本が初めてオリンピックに参加。第5回ストックホルム

*大阪通天閣(初代)建設。
ビリケンさんこと「今宮の宵恵比寿さま」が祀られる

*国内を走る自動車数、約600台。

*夏目漱石が朝日新聞に連載開始。等々
 ~大正元年の創業より100年追い足し続けた~
唯一無二 熟成醤油ダレ
中華そばの味を決める上で最も重要なものが醤油素(もと)ダレです。「カエシ」などと呼ぶ地域や単に「タレ」や「醤油」と呼ぶところもあります。

一般的にはチャーシューの煮汁に手を加えた物ですが、作り方は千差万別、店によって違いこれが正しいと言う答えはありません。
全ての料理に使われているこの醤油ダレは大正元年(1912)の創業以来、約112年間毎日毎日追い足し継ぎ足され大貫の旨味を凝縮し熟成させた当店にとっては、大変貴重な素(もと)ダレです。

家宝と言っても過言ではありません。

いくらレシピを公開したとしても約110年間、毎日継ぎ足し追い足し、深みを増した熟成ダレは今となってはもう他に誰も真似の出来ないものとなっています。


初代・長治の教えにこんな言葉があります。


『タレはお客様に作って頂いている様なもの・・追い足し継ぎ足し出来るのは毎日毎日沢山のお客様が召し上がって下さるからこそ、また今日も継ぎ足せる・・」と。
りょうた君
「感謝感謝の醤油ダレ」


大貫独特の【100年熟成醤油ダレ】はまさに沢山のお客様が長年に渡り脈々と造り上げて下さった
歴史そのものです。


当店の全てのお料理に使われている唯一無二のこの醤油ダレ。是非ご堪能下さいませ。
其の二、やきめし
 
契約農家から産地直送
名物やきめし
独自調理方法の「地焼き」
 契約農家から「近江米」を産地直送
    2019年 9月某日。



 大貫本店、かねてからどうしても叶えたかった事がこの言葉から始ります。

「この田んぼのお米、全部ください!」
有難いご縁を頂き、滋賀県甲賀市のとある農家の方と出会う事となります。


大貫本店は、これまでも国産米を使用しておりましたが、当店名物の焼飯を「何とか、もっと更なる美味しさに出来ないものか・・」と前々から考えていた矢先の出会いでした。

そしてそれは一つの「おにぎり」がきっかけとなります。
 
滋賀県の友人宅で頂いた「普通のおにぎり」

一粒一粒が大きく冷めているのに、ピカピカに光っていて膨らんでいる・・
 
「これ凄く美味しいんですけど、何ですか?」

「え~精米仕立てですけど普通ですよ普通。田舎ではね」
 
鳥肌が立ちました。


≪都会で手に入るお米と何故こんなにも違うのか・・


≪私は当たり前では無いお米を使っているのか・・≫


≪作っている人にとにかく会いたい・・≫
 

すぐに連絡をとって頂き、1週間後に再度甲賀市の【MY農園】さん


「環境こだわり米」とは、どういうものなのか丁寧な説明を受け、お米がどうやて私たちの食卓へ辿り着くのかをまずは勉強させて頂き、いざ田んぼへ。
事前に焼飯に合いそうな数種類の近江米を頂き試作・試食していましたので、後は「環境こだわり米」が、どの様な所で、実際どうやって育てられているのかをこの目で見学。
そして

広大な土地にびっしりと、丸々と太った稲穂を見て思わず出た言葉が・・
 
「この田んぼのお米、全部ください!!」でした。
 
実際にはとてつもなく広い「田んぼ」で、全部買うと大変な事になっていたと後から失笑しましたが、とにもかくにも、念願を達成!
 温度・湿度・米の大きさ選別・精米方法等を全て「大貫やきめし仕様」にして頂き、100%混合無しの純正「近江米」を無事契約!


あまり色々と書くとアレですので【100%の単一米】としか書きませんがご察し下さい
100%です。

大貫本店のモットー

「美味しいよりもその前に・・」
安心安全が有ってこそ。


また一つ前進いたしました。これからもこれを機会にどんどん≪安心・安全の産地直送≫を一つでも多く目指して参ります!


良し!

素晴らしい出会いを下さった甲賀市土山町のご夫婦。

≪美味しいと安全≫を両立されている【MY農園】の前田さん。

琵琶湖を汚さない「環境こだわり米」に尽力されている滋賀県の農家の方々。

そして長年に渡り支えて下さっている当店のお客様。


全ての方々に感謝!
 
2021収穫 稲刈りを体験させて頂きました(やきめしのお米契約農家:MY農園さん)
 
 
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 2022 田植えを体験させて頂きました。(やきめしのお米契約農家:MY農園さん)
 
 

拡大
 
 

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最後に一つ。

100年熟成ダレ×近江米
大貫は自分たちで作ったお料理に対して決して「美味しい」という表現はしません。これまでにもメニューに美味しいと書いた事は一度もありません。
 
食の好みは地域によっても違い十人十色で「美味しいか否か」は食した方それぞれが感じる事だからです

ですが今回の「近江米のやきめし」一度だけ言います。美味しいです・・笑

≪環境こだわり米とは≫
名物「やきめし」の≪地焼き(じやき)
大貫本店では直径130㌢の巨大な中華鍋に手には大きなスコップを持ち一度に100人前(*)の焼き飯を《地焼き》と呼んでいる独自の調理方法で一気に焼き上げます。

決してパフォーマンスで行っている訳ではありません。

現在の当店には無くてはならない方法を、二代目吉郎が「到底出来ないが、もし叶うなら、どうする事が一番良いか」と工夫を重ね完成させます。

*当店ミニサイズ焼飯
当店の焼飯は、創業時より中華そばと共に最もご注文を頂いている看板メニューで、有難い事にご来店の約8割のお客様がご注文下さいます。


ご注文を頂いてから数人前づつ焼いていたのでは到底提供が追いつきません。

困った二代目は「何とか安定した味付けで・・一度にたくさんの焼飯を・・しかも早くお客様に提供出来ないか・・」と考えます。


そこで現在の「地焼き」をひらめきますが同時に数々の難題に直面します。

 

二代目吉郎が昭和21年に作った通称「シャワーお玉」
大きな中華鍋が存在しない。(現在でも規格品はなく特注)

重い鍋が動かない様に固定しなければならない。

普通のお玉(ヘラ)では混ざらない・焼けない。

火力が弱い。

大量の熟成ダレを上手くお米に掛けれない・均等に味付け出来ない。
 
そして最大の壁は・・
 
見本や参考になるお手本がない。

ミニ100人前を巨大中華鍋で一気に焼き上げます
しかし二代目・吉郎は、直観を信じその全てを行動に移します。インターネットなど有ったらどんなに助かったでしょう・・戦後間もない昭和21年頃のお話です。

フォード自動車創業者がこの様な言葉を残しています。
 
「出来る」と信じるか「出来ない」と思うか・・

結果は完全にその通りになる。

二代目・吉郎もこの「出来ると信じる」方に賭けたのでしょうねきっと・・
そしてその発想と行動力が後の大貫本店の80年以上を助ける事となります。


話がそれましたが本題へ

この地焼きの一番のメリットは、
味のベースとなる100年熟成醤油ダレをやきめし全体にバラツキなく均一に味付けし焼き上げれる事、そしてやはり一度にたくさん仕込める点につきます。



《地焼き》とは、何十年と継ぎ足し熟成させた醤油ダレをお米の中に閉じ込める重要な工程で、ここでの調理の良し悪しが後の焼き飯の出来具合を大きく左右することになります。

最終工程ではパラパラに・・
そして、一時調理された焼き飯は、ご注文の度に再度味を整え炒められ、お客様のもとへと提供させて頂いております。

先人の知恵と苦労が生んだ唯一無二のやきめしがここにございます。

是非一度ご来店お待ちしております。